ヤマハ HPH-MT5W
ヘッドホンの収載データ(公表スペック・実売価格・レビュー集約)

編集部の見立て公表値・レビュー・価格を突き合わせて
ヤマハ HPH-MT5Wは、音楽の細部を逃したくない人が、手元でじっくりと音に向き合うための道具です。カテゴリの中では高めの部類に入りますが、単に値段が高いわけではなく、そこには明確な設計の意図が透けて見えます。
公表スペックを眺めていると、CCAWボイスコイルを採用した40 mmのドライバーが目に留まります。この構成が、音の輪郭をどう描き出すのか。有線接続に特化した51Ωというインピーダンスの値は、この子が「どこでも手軽に」ではなく、「特定の環境で深く」使うことを前提にしていることを教えてくれます。
ただ、すべての人に寄り添うタイプではありません。ケーブルを含まない質量が245 gという設計は、長時間の作業には心地よく感じられる一方で、移動中の気軽なリスニングには少し、重みを感じるかもしれません。それでも。音の解像度を求める場面において、この子が提示する基準は、決して安価な選択肢とは一線を画しています。用途を絞り、一点に集中したい。そんな夜のデスクに向かう時間に、静かに馴染んでくれるはずです。
CCAWボイスコイルと51Ωが構成する音響設計の意図

スペック表の数字を眺めていると、ふと「このヘッドホンが、どんな空気を運んでくるのか」を想像せずにはいられません。ヤマハ HPH-MT5W の仕様に目を落とすと、まず目に飛び込んでくるのが Φ40 mm というドライバーのサイズです。この数値、ヘッドホン選びでは決して小さすぎず、かといって巨大すぎるわけでもない、とてもバランスの取れた設計といえます。そこに CCAWボイスコイルを組み合わせているという事実。この素材の選択が、音の立ち上がりの鋭さや、繊細なニュアンスの再現性にどう関わってくるのか。公表されているスペックを繋ぎ合わせるだけで、音がただ鳴るのではなく、一つひとつの音が形を持って、正確に耳へ届けられようとしている意志のようなものが伝わってきます。
ただ、ここで少し立ち止まって考えたいのが、インピーダンスの数値です。51Ω(1kHz時)という値。これを見て「手持ちの再生機器で十分に鳴らせるだろうか」と不安になる方もいるかもしれません。確かに、スマホに直接挿して、なんとなく音を流すだけなら、抵抗の低いモデルの方が楽かもしれません。でも、この数値は裏を返せば、ある程度の駆動力を備えた環境で使ってこそ、本来のポテンシャルが引き出されるという、ある種の「誠実さ」の表れでもあります。
機材との相性を、なんとなくで済ませてしまうのはもったいない。例えば、夜の静かなデスクで、じっくりと音の細部に向き合いたいとき。このインピーダンスの高さが、音の輪郭をぼやけさせないための、頼れる防波堤になってくれるはずです。機材を揃える手間を惜しまず、この子が持つ本来の響きを迎えに行く。
245gの質量と密閉型構造がもたらす運用上の制約

耳を覆うときの感覚。それが「密閉型」という言葉だけで片付けられてしまうのが、少しもったいない気がしています。ヤマハ HPH-MT5W の公表スペックを見ると、耳全体を包み込むオーバーイヤー設計であることがわかります。遮音性を重視した密閉型。これは、周囲の雑音をシャットアウトして、自分だけの音の空間に潜り込むための、一種の儀式のようなものです。夜、照明を少し落としたデスクで、あるいは家族がリビングでくつろいでいる横で、静かに音の芯だけを追いかけたいとき。この構造が、外の世界との境界線を、ぴたっ、と引いてくれるはずです。
ただ、有線専用のモデルであることは、使い手の環境に少しだけ「誠実さ」を求めます。ワイヤレスのように、どこへでも気軽に持ち運んで、スマホと繋いで、という気軽さとは少し距離があります。接続環境に依存するということは、それだけ音を途切れさせず、安定した状態で向き合える場所が必要だということ。でも、その手間を惜しまない環境こそが、この子が持つ力を引き出す条件なのかもしれません。
気になるのは、その重さです。ケーブルやプラグを除いた質量は245g。数値だけを見れば、決して「ずっしり重い」というわけではありません。それでも、長時間、耳に触れ続けているとなると、そのわずかな重みが、時間の経過とともに首や耳の付け根に、じわりと響いてくることは否定できません。もし、一日中ずっと着けっぱなしにするような使い道を考えているなら、この数値は無視できない要素になるでしょう。それでも。音の細部まで逃さず、自分のためだけに鳴らしてほしい。そんな、少しだけストイックな願いが、この設計からは伝わってくるのです。
1万円台の投資でヤマハのモニター系譜を導入する合理性
カタログスペックを眺めていると、ふと「この価格差は何を意味しているのだろう」と考えてしまいます。ヤマハ HPH-MT5W の実売価格は、集計データで見るとカテゴリ内では高めの部類です。中央値と比較しても、それなりの差があることは確か。安さだけを追い求めてきた私が、各社のデータを並べて見えてきたのは、価格の高さが贅沢品であることを意味するわけではない、という事実でした。
例えば、感度の数値に注目してください。100 dB SPL/mW という公表値は、音がどれほど効率よく、力強く耳に届くかを示しています。これは単なる音量の大きさではありません。音の粒立ちが、夜の静寂の中に灯る明かりのように、輪郭を持って立ち上がってくる感覚に近いものです。低コストで専門的な音響環境を整えたい。そんな、少し背伸びをした願いを持つ人にとって、この数値は一つの指針になるはず。
手軽に音楽を流すだけなら、安価な選択肢はいくらでもあります。それでも、音の細部にまで意識を向けたい夜や、作業机に向かう瞬間に、このモデルが隣にあることは、価格差以上の価値を感じさせます。少しだけ、道具にこだわる。その選択が、日常の音をただの背景から「体験」へと変えてくれる。そんな予感を与えてくれる一台です。
HPH-MT5Wが適応する音響制作のワークフロー
音の細部を追いかける作業は、時に孤独です。深夜、家族が眠りについた後の静かな部屋で、モニターから流れる音の輪郭を一つずつ確認していきます。そんなとき、ヤマハ HPH-MT5W が持つスペックの意義が、改めて浮かび上がります。Φ40 mm のダイナミック型ドライバーと CCAWボイスコイルという公表値は、単なる数字の羅列ではありません。音の立ち上がりを、滑らかに耳へ届けるための設計図なのです。
実売価格はカテゴリの中では高めの部類に入ります。しかし、中央値である12,100円と比較すると、その差には理由があると感じます。インピーダンスは1kHz時で51Ωと、決して低すぎるわけではありません。一方で、感度が100 dB SPL/mW と公表されている点を見れば、適切な環境下で使うことで、音が持つ本来の解像度を引き出せるはずです。
もちろん、すべての人にこれが必要なわけではありません。移動中に音楽をふんわり楽しみたいだけなら、もっと軽やかな選択肢があるでしょう。でも、音を「聴く」のではなく「探す」作業に身を投じるなら。
向く人・向かない人
向いている人
- CCAWボイスコイルが描く音の立ち上がりの速さを、楽曲制作の現場で重視したい人
- カテゴリの中では高めの部類となる予算を、信頼のヤマハ製モニターに充てたい人
- 適切な出力機器を既に持っていて、インピーダンスの特性を活かして使いこなせる人
向いていない人
- 移動中のリスニングに、ワイヤレスの利便性を求める人 (WH-CH400等)
- 長時間の作業で、より軽い装着感を最優先したい人 (ATH-P100LV等)
- スマートフォンだけで、手軽に音楽を鳴らしたい人 (より安い入門機)
近い価格帯の製品と比較実売価格が近い製品と横並び
| ヤマハ HPH-MT5W | ソニー WH-H800 | AKG K271 MKII-Y3 | |
|---|---|---|---|
| 実売価格 | ¥18,080(2026-07-27 取得) | ¥18,192(2026-07-27 取得) | ¥17,900(2026-07-27 取得) |
| レビュー | — | — | ★5(1件) |
| 重さ | 245 g | 約180g | 240g |
| インピーダンス | 51Ω | 18 Ω | 55Ω |
| ドライバー | Φ40 mm, ダイナミック, … | 40.0mm ドーム型 | — |
スペックは各メーカー公表値。詳細は各製品名のリンク先(収載ページ)へ。
公表スペックメーカー公表値(日本仕様)を収集・整理・全15項目
| メーカー | ヤマハ |
|---|---|
| 型番 | HPH-MT5W |
| カラー | ホワイト |
| 形式 | 密閉型 オーバーイヤー |
| 装着方式 | オーバーヘッド |
| 再生周波数特性 | 20 Hz - 20 kHz |
| インピーダンス | 51Ω(1kHz時) |
| 最大入力 | 1,600 mW(1kHz時) |
| 出力音圧レベル | 100 dB SPL/mW |
| ドライバー | Φ40 mm, ダイナミック, CCAWボイスコイル |
| ケーブル | 3.0 m ストレート(脱着式) |
| 端子 | 3.5 mm ステレオミニプラグ, 6.3 mm ステレオ標準プラグ |
| 寸法 | 165 × 203 × 88 mm(ケーブル, プラグを含まず) |
| 質量 | 245 g(ケーブル, プラグを含まず) |
| 付属品 | 6.3 mm ステレオ標準プラグ変換アダプター, 3.0 m ストレートケーブル(脱着式), キャリングポーチ(ナイロン) |
実物の販売ページ: 楽天市場で商品ページを見る / Amazonで検索※いずれも通常のリンクです(広告リンクではありません)。価格・在庫はリンク先が最新です。
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- スペック: メーカー公式サイトの公表値
- レビュー: 大手EC・価格比較サイトの★平均と件数
- 価格: ECの掲載価格(取得した時点の値・変動あり。取得日が記録されていないものもあります)
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- https://jp.yamaha.com/products/proaudio/headphones/hph-mt5/index.html
- https://jp.yamaha.com/products/proaudio/headphones/hph-mt5/specs.html
- https://jp.yamaha.com/products/proaudio/headphones/hph-mt5/features.html
- https://kakaku.com/item/K0000914343/
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出典: メボシ「ヤマハ HPH-MT5W」 https://meboshi.org/audio/headphone/yamaha-hph-mt5w/このページには、ヤマハ HPH-MT5Wの公表スペック・実売価格・レビューを1か所に集めています。お気づきの点はお問い合わせからどうぞ。